石の上にも三年という。三年経ってみると駄目な物は駄目、
何とかなるものはそれなりに何とかなるという、選別期間
なのだろう。世の中の独立開業関係の雑誌などを見ている
と、最初の三年も待たずに一気に急成長という勇ましい姿
が良く報じられるけれども、力の無いエンジンで急上昇
すれば、失速するだろうし、脆弱な機体に不釣り合いな
エンジンで急上昇すれば機体がバラバラになるだけだ。
「急(せ)いては事をし損じる」「急がば回れ」
表通りを急ぐより、一本裏の道を歩く方がずっと
楽しいということをふと忘れそうになる。

2001年11月
11月01日(赤口)
  • 何とか儀式は終了。久々に会った方々の多くは、 ほとんど記憶に無いのだけれども、相手からは良く知られているという不思議な関係である。 「東京のね・・・」には「はぁ・・」としか答えられない。 方言の類は聞きとりも喋る事も出来ないわけで、何とも落ち着かない。 つくづく儀式の類には不向きな人間だ。
  • 帰り支度。いろいろと手土産をもらって帰宅の途に着く。
11月02日(先勝)
  • ビッグサイトでやっていた「中小企業テクノフェア」「中小企業ビジネスメッセ」を見学。 とにかくこの類が面白い。「何でもあらーな」ということで、 それこそ磁気研磨装置があるかと思えば「超小型の十割そば製麺機」が実演して そばを振る舞っていたり、日本酒の横に着物が並ぶ。幅の広さと共に、 ほんの一握りの企業が集まるだけでこれだけのスペースでこれだけの物が並んでしまう ニッポンの製造業に改めて関心する。「地元の物ですから」と 煎餅やら、納豆、コシヒカリの真空パックが粗品だったりするのもまた楽しか。
  • かくして自宅到着。脱力感。
11月03日(友引)
  • 体が痛い。結構歩き回ったし、荷物は重かったし。
  • 出発前の状態に頭が戻るまでが大変である。とにかく何とか思い出して、 プログラムの書き換えをやろうとしたのだが、頭の中で 関数の整理がうまくいかないというのが何とも情けない。 とにかく不要な関数を切り離すことから始めることでなんとか打開。 この調子ならあと数日で整理しきれるだろう。
11月04日(先負)
  • 別段どこに行くあてがあるというわけでもない日曜日。ちょっと広告の品を眺めに ダイエーまで行ってみる。駐車場は1フロア目はいっぱいだけれどもその上はガラガラ。 日曜日の昼間といえば、うちの近所のスーパーは駐車場待ちの大行列。 それが頭にあるだけに、この雰囲気は寂しい。SATYも似たような状況なのかな?
11月05日(仏滅)
  • プログラム書き換えがだいぶ終わった。要らない部分をバサバサを切り捨てた上で、 気にくわないロジックやら、引数の与え方等を全部書き換え。 削りまくった後で、よくよく見ていくと、 わざわざCRCまで計算しておきながら実は全く使っていないとか、 結局何の意味もないリターン値など、 いろいろと名残のようなものも出てきて、皆同じだなと親近感。
  • 「泥沼化の様相を呈している」と新聞に書かれたら「太平洋戦争でも4年かかった」 とか言ったらしい。頭の中でエレクトロ・マイグレーションを起こしてない?
11月06日(大安)
  • 部屋をちょっと片づけていたら、 以前特許庁から手に入れていたオンライン出願ソフトが目に留まる。 そろそろ状況が変わっているだろうと、特許庁のホームページ を覗いてみる。何だか以前よりずっと軽いイメージになったな。やはり出願ソフトはバージョンアップされて、 今は出願ソフト2になっていた。果たしてまたもらえるのかどうか分からないけれども、 とりあえず申請書だけ書いて出してみる。
  • しかし、相変わらず本人確認に電話番号を使うのでISDN回線経由で、 しかも事前登録しておかないと使えない等々使い勝手の悪さは相変わらず。 インターネット経由で出来るようにする予定なんて今頃そんなこと言っていてどうするんだか。 技術の先端の象徴たる「特許」を司るところからしてこんな調子では、後進国呼ばわりされてもしかたないか。
  • でも、特許検索システムは結構便利になっている。キーワードをチョンチョンと入れてやるだけで、 特許も実用新案もちゃんと出てくるのが面白い。いろいろ入れて眺めると、 思わず笑ってしまうようなものもたくさんあるけど、これもまた楽しか。
11月07日(赤口)
  • 浅草方面で打ち合わせ。ちょっと時間があったので、ROXに寄り道をしてみたら、 古着の着物屋があった。それほど広くはないが結構いろいろ並んでいる。 今度改めて眺めに来ることにしよう。
  • いろいろと課題抱えて帰路。今日の土産は亀十の栗蒸し羊羹。
11月08日(先勝)
  • 先日の葬儀にいて、そう言えば私の人生も終わりが見えてきつつあるのだなと感じた。 そのときになって墓に名前が書かれて骨が放り込まれるなんて恥ずかしいことこの上ない。 俗名にせよ、戒名にせよ、自分で付けたものでも何でもないし、 骨なんてとっとと土にでも埋めて酸性雨で溶かしてくれ!である。
  • とりあえずこの世にいる間の社会的な便宜上、 私のIDコードとして俗名はあるわけだけれども、 こんな物は例えば甲斐大納言良房なんていう得体の知れないものであったとしても、 構わないと思えば、それほど重要なものでも、それほど貴重なものでもない。 どうせ三代もたてば顔も知らないに決まっているのだ。 気が付いたらいつの間にか消滅していたというのが理想なのだけど、 そうもいかないなら、引退方法は自分で考えておくべきか。
11月09日(友引)
  • 回路図とパターン図の突き合わせ。 あちこち変更が出てしまっているところ、ピン番号が入れ替わったりと いろいろ変わってしまった部分をまず回路図に手書きで反映させる。
  • ところで、子供の理科離れってそんなに悪いことなのだろうか? 物を作るのよりも、 作られた物を利用して稼ぐという方がずっと長く現役でいられる仕事なのであって、 何も自分から苦労を買ってまで理系に進む必要はない。 そもそも、製造拠点がどんどん海外流出している今である。 現場あっての開発であるし、現場あっての製造業、現場あっての物づくりであろう? 製造現場が消滅しているような世界でハード屋が育つわけがないに決まっているし、 そんな方面に向かうように教育しようなんていうのは、 大人として無責任きわまりない。
11月10日(先負)
  • 昨日の続き。パターン図を見ながら回路図に手書きで赤入れ。 一通り終わったので、今度はOrCADを立ち上げて回路図の修正。 当然のように変更履歴が残らないので、新しいディレクトリをこしらえて、 前のバージョンのデザインファイルをコピーして修正開始。 日付を見たら、前回修正が7月だからかれこれ4ヶ月もいじってなかったことになる。 とりあえずの修正版を作成して、再チェックの準備。
11月11日(仏滅)
  • 本日オフ。仕事もせず、車で出かける。中央道も案外すいていて快調。 相変わらず夫婦して着物姿なのだけど、さすがに目立つのか、やっぱり視線が来る感じがする。 まぁ、呉服屋が洋服で着物売る時代だもんな。
11月12日(大安)
  • 回路図チェック。ロケーションの違いがあったり、細々したところで結構躓く。 1/3位チェックしたところで少々ヘバってきて一休み。 修正個所を整理してメールで連絡する。
  • ちょうど二ヶ月目、ニューヨーク、米国航空会社。今度はエアバスか。
  • ところで、ボーイングは民間向け航空機は結構伸び悩み状態で、 軍用ではこれまでの軍事費削減の中での大型プロジェクトを失注するなど、 少々厳しい状況にあったそうだ。
  • 薬局のレジ横に置いてあった眠気防止薬「カフェロップ」 なるものを買ってみた。カフェイン入りのコーヒー風味な飴である。 値段は1箱12粒入りで180円位だったので、普通のお菓子と大差ない。 一応医薬品扱いだけれども、二粒でコーヒー一杯分のカフェイン、 一回4粒ということは要するにコーヒーを立て続けに二杯飲むのと同じことなので、 それで効く人には効くのだろう。 ところで、一日分が12粒ということは一日コーヒー六杯以上は飲み過ぎということか?
11月13日(赤口)
  • アクリルのニットの半袖セーターとカーディガンのセットをしばらく着ていたら、 ニットの宿命たる毛玉が出来始めてきた。他にどうしようもないので、 ハサミで切り落としてから、さて何とか対策出来ないものかと思う。 どうせ安物なので、おもしろ半分にシリコンスプレーをちょっとかけてから、 軽くブラシ・・・というか本来はペンキ用の刷毛・・を軽くかけておく。 さて、これからどうなるかお楽しみ。
  • 特許庁から、出願ソフト2が届く。着払いにて420円なりで。 一応ISDNも使っていることでもあるし、つないで試してみることにするか。 その前にまた書面での手続きやら何やらが必要というあたりがいかにもお役所仕事。 特許申請関係の手数料位、クレジットカードで決済出来るように出来ないのかね、まったく。
  • ガチガチにデジタルなことをやっているくせに、 妙にアナログな事が好きになってくるのは、 心がどこかでバランスしようとしてくるためなのだろうか。
    久しぶりにシャープペンシルを使ってみた。 消しゴムは使えるし、水に濡れても大丈夫、線の幅も大きく変化しないし、 時々芯を入れておいてやればインク切れの心配もない。確かに合理的だ。 でも、握った感じが安っぽい。香りも何もない。紙を走る音が寒々しい。 書いた跡はまるで道路に描いたロウ石の跡のように雑だ。
     骨董屋で買い、掃除してよみがえった万年筆のキャップを取る。 かすかに香るインクの匂い。紙の上を滑る音を聞き、紙にインクが染み込んでいく一瞬の間。
     筆記具が「書くもの」であるなら、シャープペンシルやらボールペン、 サインペンの方がずっと良いに決まってはいるのに、 やはり万年筆に戻っていってしまう。
  • 先日インク消しを買ったが、やはりティッシュで拭き取るというのは色気も情緒もない。 ここはやはり吸い取り紙だろうということで、近所の文房具屋をあたってみた。 一回り店の中を眺めたが見あたらない。「吸い取り紙ありますかね?」 若い姉さんでは吸い取り紙そのものを知らなくても仕方ないかと思いながら 訪ねてみると、にこやかに「ありますよ」との答えと共に後ろのガラスケースを開けた。 「あっ、ついでにそのホルダーも」と、正式名称も分からぬまま吸い取り紙を取り付ける、 縦にすると(|=な格好をした木のホルダー(約1200円)も買う。 これを「ブロッター」と呼ぶことは先ほど知った。 吸い取り紙(こちらはブロッター・ペーパーだそうだ)はコクヨ製。
  • メーカーも何も書いてない、もちろん説明書などどこにもない、 素っ気ないビニール袋に突っ込まれたブロッターに 吸い取り紙をセットする。すぐ使えるようにという配慮なのか、 既に紙が付いているのだけど、せっかくだから買ってきた吸取紙を付けてみることにする。 どうやるのかは知らなかったが構造から見て、 取手部分がネジになっているのだろうと回してみたら、確かに(と|が分かれて、 間に吸い取り紙が挟めるようになった。紙を折って挟み、取っ手を元通り締めて 完了である。軽く万年筆で書いてからすぐコロンと押しつけると、 青いインクが移る。インク消しで消したあと、軽く押しつけると綺麗に吸い取られる。 かつてこうした生活をしていたわけでもないのだし、 懐かしい筈がないことが、妙に懐かしく感じるというのはやはりどこか心に刻まれているものがあるのだろうか。
  • 万年筆同様、ブロッターも骨董品や美術品としてかなりの高値のものもあるそうだ。 今度骨董市でも行ったときにちょっといいブロッターがないか探してみることにしよう。
11月14日(先勝)
  • 打ち合わせ。上野で少し時間を使って松坂屋の地下で菓子を買ってみたが、 いまいちであった。
  • 打ち合わせで若干時間の余裕ができていたので、 パターンチェックの続きを少し進め、どうにか一段落。やはり一人で追うのはなかなか 辛ものがある。
  • 新しく作ろうという案件がいろいろ上がってくる。 今度はまたちょっと違うCPUを使うことになりそうである。 8051の時もそうだったけれども、コンパイラなどはやはり安く仕上げてしまいたい。 ソフトウェア・・・特にこの手の開発用のもので飯を食っている人にはまことに申し訳ないが、 だんだん「標準的なソフトウェアは無料」という時代に突入していっているように思う。 金を取れる部分は、その上に積む物によって得ることになるのだけれども、 それはつまり「インデント開発」であって、 そうなるとソフトウェアの価格はすなわちアイデア料+労務費ということで、 何のことはない「労働力を売って対価を得る」世界に逆戻りである。 最後は人件費のたたき合い。女工哀史ならぬエンジニア哀史になってしまうのは 火を見るより明らか。
11月15日(仏滅)
  • 昨日の打ち合わせでの修正版のチェック。結構ちょこまかと出てきてしまった。
11月16日(大安)
  • 特許庁へのCD-ROM受領書と第二段階の手続き申請書類書き。 今度は、「電子情報処理組織使用届」というもので、要するにネットワーク使用開始手続きのようなもの。 これに基づいて発行された書類を元に、ネットワーク接続してオンライン申請の実験接続となる。 ISDNの回線番号とIPアドレスをキーにして認証するシステムとなっているのだけれども、 果たしてルータを使った場合に電話番号はどう通知されるのか、 少々不安になったので物は試しと、ルータの設定を変更して、PHSの番号をアクセスポイントにして、 PC側のゲートウェイの設定もCATV側からISDNのルータに変更。 これでブラウザを開いてみたら、当然のようにPHSに着信したのだが番号通知されず、 単に64Kデータ通信と出るだけ。これでは仕方ないので、ルータの設定をチェック。 どうもそれらしいメニューがあったので、ISDN回線番号を入れて再度アクセス。 今度は番号表示された。が、これでは本当の回線番号と全く関係ない番号を入れても 構わないことになってしまうわけで、セキュリティにも何にもなってないではないか。 もう少し要調査。
11月17日(赤口)
  • 基板のパタンチェック完。思ったよりいろいろ修正が出てしまった。既に動作の大半は確認済みだったので、 細かい部分が多い。「この方がより良い」ということで修正した部分もあるから、全部が全部ミスではないけれど。
  • 製造業の行く末をぼんやりと考えていたのだけれども、 やっぱり物を作って売る時代は1970年・・大阪の万国博覧会と共に終わっていたのだけれども、 惰性で今まで突っ走っただけなのではないかと思えてきた。 今後の少子高齢化、生産現場の海外への移転と空洞化。 それでも科学技術創造立国(長ったらしいなぁ)とやらを標榜したいらしい。 要するに○○立国というのは○○によって外貨を稼ぐということに他ならないのだが、 人件費がこれだけ高い上に少子高齢化ときたら、 国内で物を作って海外で売って儲けるなどというのは困難を極めることになるだろう。
  • となってくると、外貨獲得の手段は知的財産権・・いわば知財権立国しかないような気がする。 ご大層な特許のみならず、デザインや意匠、著作権・・ 当然キャラクタデザインなども含めた広い意味での知的財産権である。 知的財産権の大きな利点は何と言っても年齢や肉体的なハンディキャップを極小化してくれることにある。 現状、知的財産権というものは自社製品の防衛のために使われることが多いけれども、 知的財産権そのものを電子部品と同じように売買することは至極まっとうなことではないだろうか。 特許そのものを商品としてライセンス料で儲けるということはちっともおかしなことではない。 人の頭数が多ければそれで良いというものでもないという点もまた、 今後の少子化、人口減少の中では適していると言えるのではないだろうか。
    むろん、課題はたくさんあるのだけれども、どうしても科学技術創造立国とやらを目指したいならば、 どう考えてもこの方向しか残されていないような気がしてくるのである。
11月18日(先勝)
  • 本日深夜・・というか明日の未明にしし座流星群。雲が多いのが気がかり。
  • 開発ツール群はどうしてもGNU関係が強いのだけど、 諸々作業する上でWinな環境も必要悪。 折衷案としてCygwinを入れてみることにする。 以前SDCCを使うためにDLLだけインストールしたのだけど、 今度は一式入れてみることにして、一式まとめてあるのをダウンロード。 ちょっと面倒くさそうなので、インストールは明日やってみることにしよう。
11月19日(友引)
  • Cygwinのインストール。まずまとめたものをダウンロードして、某チップ用gccもゲット。 Cygwinを起動したら、いきなりシェルが動く。ほぉ。
  • 見かけも使い勝手もまるでunix。インストールしたディレクトリがルートディレクトリのようになっていて、 DOS/Windows関係のディレクトリは下の方にぶら下がる格好である。 当然のことながら、このCygwin用ディレクトリはWin側からアクセスできるし、 逆にCygwinのシェルからDOS/Windows用のプログラムを実行することもできる。 いつもお気に入りのエディタとしてxyzzyを使っているわけなのだけど、 シェルから、xyzzy ファイル名とやれば、当然のようにxyzzyが起動し、終了させるとシェルのプロンプトが戻ってくる。 &を付けて起動すればxyzzyが起動してすぐにプロンプトが戻ってくるというのも同じ。なかなか面白い。
  • 一応動くことは分かったので、Cygwinのアップデート。 ネットワーク経由でファイルを全部かき集めてくるという方法になっているので、何ともすごいけれども簡単と言えば簡単。 一通り終わって、binutilsも取得。展開して再構築・・・というところでそろそろ今日は時間切れ。
11月20日(先負)
  • 都心にての打ち合わせ・・・の筈が諸般の事情でお流れになり、 別件の話をする。最近USB関係で検索して飛んでくる人も増えていることだし、 トップページ位「仕事用」っぽくするかと思案中。 どうせデザインセンスが無いのは昔からなのだし、まっいいか。
  • IEのセキュリティパッチ(ここからセキュリティ情報一覧をクリック)が出ている。 今度はCookieのデータが盗まれたり、書き換えられたりしてしまうそうな。 やっぱりネスケは手放せない。
11月21日(仏滅)
  • 別にこんなホームページを見て仕事を依頼しにくるほど、世の中景気は良くないだろうが、 3年たったことだし、ちょっとは「仕事してます」的な感じを出すかとトップページを作り替えてみる。 と言っても、単にテーブルの中身を差し替えた程度なので、新鮮味は何もないし、 仕事というにしては「なんじゃこりゃ?」であることも間違いない。まぁ、気分、気分。
    旧来のトップページは一段下に持ってきたので、ここを見つけにくかった方にはとりあえずご免なさい。
  • MS本日の不祥事は「無効なユニバーサル プラグ アンド プレイのリクエストがシステムのオペレーションを妨害する (MS01-054)」。 相も変わらず訳の分からない説明である。 これは個別の単語が、ニホンゴ風に並んでいるだけで 文章でも何でもない。ミルクシェークならぬ単語シェークである。 「影響を受けるソフトウェア」として98/se/Me/XPがあると書いた舌の根も乾かぬうちに 「エラーが含まれるのは Windows ME の修正プログラムのみであるため、そのほかのシステムを使用しているお客様は措置を取る必要はありません。」 「アナタ、アタマ、ダイジョーブデスカ?」
    「あまり詳細でわかりやすい情報を出すと、試しで攻撃をしてみるユーザが出てくるのでわざとわかりにくくしていた」 とかいう回答をしたとか日経バイトにも書かれていたが、 それが屁理屈だと自分で理解出来ていないとしたらノーミソを疑うしかないし、 理解して口にしているとすれば、企業のありようを疑うしかない。 おまけに脆弱性に関する詳細な情報は出すなとまで言っているということである。
     全部整理して一言で言えば、要するに「やばい事はみんなで隠しましょう」ということ。 これがマトモな考えかどうかは時間(とき)が判断してくれることだろう。
11月22日(大安)
  • PC関係に限らず大抵、「初物はリスキー」と決まっている。 それでもやっぱり飛びついて買ってくれる'物'好きな人はいて、 物好きな人がトラブルに巻き込まれた結果がフィードバックされて、 製品の完成度が上がる。とすれば、やはり一段落ついた時点で こうした「人柱(ひとばしら)」になった人の癒しの為の金一封 が出ても良いのではなかろうか。人はこれを「人柱(じんちゅう)見舞」 と言う。
  • 先日より続いているのは、とあるCPU用の開発環境整備である。 CPUが何であるかはとりあえずのところ(秘)なのだけれども、 所詮gccがサポートしている類のプロセッサなのだから、 おおよそ知れた範囲の物であって、間違っても8051だとか、8080だとか4004ではない。
  • ソースコードを手頃なダウンロードサイトからダウンロードして、 Cygwin上でtar xvfzで展開と、ここまでは順調に行ったのだが、 その後は、makeしたら途中でディスク容量不足でアウト。ダイアログが出た後でハングアップ (FATファイルシステム上に細々したファイルが多いgccを展開したのが敗因) するとか、コンパイラがインターナルエラーを吐いて止まってしまう (3.0.2をやめて2.95のソースを持ってきて対処) などの山を乗り越えて、ようやくうまくいったようだ。 現在、この日誌を書いている時点でバックグラウンドでコンパイル中なのだけれども、 一応ずっと止まらずにコンパイルし続けている。
  • 3.0.2のソースがコンパイルできないということは少々シャクである。 2.95のソースでCygwin用のgccを作って、これで3.0.2をコンパイルということはできるのだろうか。 コンパイラでコンパイラのソースをコンパイルするとうまくいかないときがあるので、 一つ前のバージョンのコンパイラのソースからコンパイラを新しく作り直してコンパイルしなおす。 これじゃMS。
  • アクセスログを何気なく眺めたら、 このところYahoo!で「USB」で検索して飛んできている人が多くなっている。 Yahoo!だと、確か「周辺機器の設計・開発」といったような書き方がなされている筈なので、 何か面白い物でもないかと思って頂いたのだろうか。(UCT−100、買ってください(笑))
  • 延々と3時間半かけてgcc-2.95とnewlibのコンパイルが完了。インストールは明日にしよう。
11月23日(赤口)
  • 今日はメール関係も外も静かだなと思ったら、 世間では勤労感謝の日とかで三連休だったようだ。 曜日の感覚はあるけれど、祝日の感覚はあまりない。
  • とある関係があって、菊の会の公演を見に行く。 話は・・設定は昭和一桁の東北の農村だとか。あとは、まぁ自民党好みな感じ。
  • gcc-2.95をインストールして動作確認。続いてgdbをダウンロードして展開。 ついでに、gccも2.95.3なら大丈夫そうなので、2.95.3もダウンロード。 明日再コンパイルしてみるか。
  • 表紙に掲げた「USBパケットジェネレータ」のテストソースを再チェックと、 ユーザインターフェース部分を検討。後ろにUSB機器の開発関係もちらほら見えているので、 実際のデバッグで最初に使用するのは自分になるのだろう。
11月24日(先勝)
  • gcc2.95.3とgdb5.1のコンパイル。Cygwinでシェルを二つ起動したらおかしくなるかと思ったけれども、 tarで試している分には大丈夫そうなので、試しにシェル二つでそれぞれgccとgdbをコンパイルさせてみる。 数時間かけて、とりあえず大きな問題もなく完了。 試しに簡単なサンプルを書いてgdbに掛けてみると、なるほどちゃんと動く。 しかし、gdbに慣れるのも大変だな。X68Kにgdbが移植されたときに遊んで置けば良かった。
  • あちこち眺めていたら、一般的なモニタプログラムが走っている所なら、 gdbを持っていくのはそれほど厄介な事ではないということが分かってきた。 確かにターゲット側でブレークポイントの設定とブレークしたときの検出、 メモリやレジスタダンプの機能があれば、あとのシンボリックデバッグなどの 手間暇かかる部分はホストでやれば良い話だということは至極当然である。
  • そのつもりでコードを読んでみると、ターゲットとの間でやっていることは単純なように見える。 本当に単純なのかどうかは実際に移植して動かしてみるまでは分からないけれど、 これからモニタプログラムを作るならば、 gdbの移植が楽になりそうなコマンド体系や表示フォーマットにするのが良さそうだ。
  • ところで、gccやgdbの8051対応版ってないのだろうか?
11月25日(友引)
  • パケットジェネレータの仕様整理。結構ゴチャゴチャとしていたのだけど、 最終的にはかなりシンプルなものでまとめられそうな感じになってきた。 明日からテストコーディング予定。
  • 古本屋を覗いたら雑誌「近代将棋」の今年の12月号があったので買う。150円なり。 近代将棋は将棋世界と同じ大きさだった時代しか買ったことが無かったので、 随分と久しぶり。大きい分、棋譜なども眺めやすいのは利点だろうか。
11月26日(先負)
  • 仕様整理して、コーディング。少しずつ改造して動かしていると、 突然おかしくなるときがある。やむなく電源OFF/ONして起動するとOKだったりと、 何とも動きが怪しいこと。 とにかく動くところまでやってしまえと思って改造しているうちに変なことをしているのに気付いて、 処理順序を入れ替え。それ以降何となく安定した気がする。要するにバグだったわけか。
  • と思ったら、やはりおかしい。電源OFF/ONでは修復するところを見ると、 デバイスがコケるのか。
  • デバイスの資料を見るとリード/ライト可能な筈のレジスタなのだけども、 書き込んだ値が読み出せないということが分かる。 書き込みデータのバッファが必要ということか。
11月27日(仏滅)
  •  先日特許庁に出した申請が無事に通ったようで、「電子情報処理組織接続確認開始通知」 という、相も変わらず画数の多い表題の付いた文書が送られてきた。 中身は回線番号、入出力装置番号、IPアドレス、回線接続ID、特許庁IDである。 もらったIPアドレスは当然のことながら、プライベートアドレスである。
     要するにプライベートIPアドレスを決め打ちして、回線番号(電話番号)と、 装置番号、回線接続IDをパスワードにして、特許庁内の特許申請関係のシステムに 参加できるようにするというものなのだろう。
     ルータではNATが働くので、恐らく外部側のアドレスをホストからもらわずに、 固定で設定すれば良いだけで、さほど難しいことはあるまい。 我が家では今のところルータが2台いるので、 片方を特許庁接続専用にするのも悪くないだろう(電話回線のモジュラージャックは都度切替が必要だけれども)
  • パケット・ジェネレータのテストをするのに、 やはりターゲット側で到達したパケットを表示したいので、 UCT-100にRS-232Cトランシーバを付けて、 サンプルファームをちょっといじってみるのだが、なかなかこれがうまくいかない。 どうやらxdata領域とdata領域の衝突など、いろいろ起きてしまっていた様子
  • 受信パケットを割り込みの中でバッファリング、タスク側で取り出して表示がうまくいった。 サンプルコードの動きを調べてみると、何やら怪しげなデバイスリクエストが出ていたりもする。 サンプルのソースコードを眺めた限りではそんなものを送ろうとしている形跡はないので、 恐らくはバッファの中の残骸を間違えて送るといった類だろう。 どのみち、ファームウェアの中では無効扱いでSTALLさせてしまうようなものなので、 悪影響はない。
11月28日(大安)
  • 何気なく覗いた100円ショップでAMラジオを買う。 電源は単四2本で、スピーカーは無くて別売りのモノラルのイヤホンで聞くというもの。 見かけも中身もまるで昔の「ホーマー」や「Ace」 のトランジスタラジオキットのような作りである。かつてこういうキットをいくつ買って、 ならないラジオがいくつ出来たことかと思いだしてしまう。
    スーパーヘテロダイン方式と箱に書いてあったのだが、中身は3石。 その昔は5球スーパーというのがラジオ少年のとりあえずの目標のようなもので、 部品代はその昔で一式3千円位だったか。この当時の構成はといえば確か、
    極発・混合(12BE6)=>中間波増幅(12BA6)=>検波(12AV6)=>低周波増幅(30A5)
    電源整流(35W4)
    なんていうのが一般的。使っている球は少し違うけど、5球スーパー配線図 なんていうものがあった。 100円ラジオでは電池駆動なので、電源整流が無くなり、 検波はダイオードになっている。要するに基本的な構成としては昔の5球スーパーと同じというわけだ。 先に出したページの一番後ろに、 これまたトランジスタでは一般的だった6石スーパーの回路図があって、これまた懐かしい。 確かに、こんな感じで中間数増幅を2段、低周波増幅2段目をプッシュプルというパターンが多かったな。
  • 我が家にもやっと来た。WORM_BADTRANS.Bらしきメール。 添付の拡張子pifのファイルをデスクトップに保存して、 ウイルスチェックにかけたら、ちゃんと出てきたのを見てにんまりとする。
  • このウイルスにしても、前回のものにしても、IE+OUTLOOKな環境の同じセキュリティーホールを突いている。 ということは、あれだけ騒がれたのに全く対策していない人がいかに多いかということでもある。 もっともこれは致し方の無いことでもある。 我々からすれば、「そんな物パッチをダウンロードしてアップデートすれば良いのだ」 と簡単に言ってのけるけれども、 「メールが使えた」「ホームページが見えた」 と喜んでいる人にとっては「パッチ??ダウンロード??」に違いない。 今のやり方は、「修理用の部品は用意しましたから、我が社の工場まで取りに来て、 自分で付けなおしてください」と言っているのと同じこと。 いつまでこんな事が続くのだろうかと言えば、 恐らくこのセキュリティホールを残したまま出荷されたPCが全部現役を退く位までだろうか。
11月29日(赤口)
  • パケットジェネレータの基本部分のソースコードが完成。 これで、パケットの生成が一通り自由に行えるようになった。 出来てしまえば全然大したことはないサイズなのだけれども、 なにせデバイスメーカからのドキュメントが手抜きで、 「使い方はサンプルコードを見ろ」なんていうことが平気で書いてあるくせに、 そのサンプルというのがやっつけ仕事で作ったような訳の分からないものである。 おまけに、どうみてもバグとしか思えないようなミスも紛れ込んでいるという案配で、 苦労させられること。
  • 息抜きに出かけた100円ショップの奥の中古CD売場で永井真理子の古いCDを買う。 二枚組で500円なり。
11月30日(先勝)
  • 都心方面にて午前中にとある会社との打ち合わせ。 帰りに例のごとく亀十のドラ焼きを買って帰る。

戻る