2008年06月
06月01日

ジタバタしているうちにもう6月。今月、来月と月初めがやたらと忙しいのだな。まぁ、今は出かけても電車の中でPC広げて原稿書きだのプログラム作りだのできてしまうから気楽なものだが。出先でゴチャゴチャとやるときは、やはりPSoCのシミュレータが欲しいな。論理シミュレーションのレベルで良いからアナログPSoCブロックまで含めたものが。

06月02日
CQのセミナー関係もいろいろあるのだろうか。ひところ全部止まっていたのが再起動しつつあるようだな。
そんなところで、どうも、昼間から気分がなんとなくふっと嫌な感じ。とりあえず夜になったら治ったけど、風邪でもひきかけたか。


06月03日 原稿一本仕上げ。さぁ、あと残る一本を一週間コースか。まず資料収集からだな。

06月04日 国会で聖火リレーのことが質問されたと知る。衆議院の外務委員会の議事録で214〜260番あたり。番号指定でのダウンロードができたりと、それなりに頑張っているじゃないか。それにしても、読めば読むほど・・というところで、こんなことまで容認し、見てみない振りをするなら本当に「警察なんていらねぇ」となりそうだな。ニュースで流れているとどうしてもほんの断片程度ばかりになってしまうけれども、こうやってまとめて文字になったのを読み返してみるというのも面白いものだ。

06月05日 そんなところで、もみじマークやら後部座席のシートベルトの着用義務化などなどがあったのだが、相変わらずよくわからないのが、このマークの意味。道路交通法を眺めても、保護する側の義務は初心者でもその他の表示でもなんら変わるところは無い。機能的に何も変わらないなら単純に「保護車両標識」のようなものに統一してしまえば良い話である。付けるとかえって無理な割込みをされたりと、危ないという声に対して「高齢者自身が起こす事故が増えているから」と答えていたが、これまた奇妙な話で、もみじマークを付けると事故を起こさなくなるのだろうか?運転ミスがなくなるのだろうか?あんなものひとつで事故を起こさなくなるなら、いっそのこと神社で御祓いでもしてもらって交通安全のステッカーでも買って下げておいた方が良いんじゃないあdろうか。もみじマークで自ら起こす事故が減るというのはどう考えてもオカルトの世界である。結局はいろいろなマークを作って義務化して、そのマーク付きグッズを作っているところや、マークそのものの認証機関・・当然天下り先・・を食わせるためにやっているとしか思えない。
そのほかに合理的な理由があるなら是非とも発表していただきたいものだ。

06月06日 官僚の居酒屋タクシー。これまた笑ってしまうより無いようなセコくて下品なニュースだけども、確かに深夜まで残業して、仕事が終わって帰るまでの間、特にこれからの季節にプファーッとビール一杯というのは旨そうだとは思う。となれば、この際車内販売もして水揚げ向上に努めてみるのも良いのではないか。お一人様+500円でビールとおつまみ付きで、家までお届け。運転席のシート裏に薄型自動販売機というのも面白そうだ。

06月07日 後期高齢者医療制度とやらの名称は確かに品がない。古希・・だと70歳・・ちょっと外すけどもこの際77歳にして、「喜寿医療制度」とでもすれば、だいぶおめでたい感じではあるな。無論、名称以前に根本的に制度設計自体が間違っているということは言うまでもないが。
06月08日 さてさて、よりによって秋葉原でとんでもない事件が起きたものであるが、不思議なのは、警察官が被害者の救護をしていて後ろから刺されたということ。ただ事では無いような血の海だった以上、周囲に犯人がいて、第二第三の被害者が出るということを考えていれば、まずは犯人の確保が第一ではないのだろうか。くだらないコスプレ取締りなどにご執心なようだが、歯向かわない相手に対してだけ偉そうに権力を振りかざし、ヤバそうな相手は見えない振りをしたということか。

06月09日 原稿〆切前の追い込み。まるで夏休みの宿題モードである。とにかくひたすら図版を作って、後から説明を書いていくという、昔から良くやっている急ぎ仕事のときの王道パターンで一気に始末して何とか仕上げる。明日校正して納品にしよう。

06月10日 原稿仕上げ。さぁ、次の仕事を片付けねば。
06月11日 圧電スピーカをいくつか買ってきたので、ちょっと実験。二つを40kHzと41kHzで振動させると差分の1kHzのビートが聞こえるかと思ったけども、さすがにそこまで甘くは無いようだな。まぁ、ヘテロダインあされるには非千形成が必須だけど、超音波に対しては意外と線形ってことかな?
村田の圧電スピーカの取り扱い上の注意を見たら衝撃などを与えたときのポート側の保護云々がある。そういえば圧電素子なんだから発電するに決まっているということで、オシロを繋いで測定。ひっぱたくと平気で50V位出たりする。もちろんインピーダンスはすごく高い筈だけど、使い方によっては確かに要注意なんだな。これならセンサとしてもいろいろと使えそうでもある。

06月12日 圧電スピーカの駆動電圧を引き上げてみるかと、スイッチトキャパシタ式・・といってもダイオードとコンデンサを使ったコッククロフト・ウォルトンな回路。確かkんな感じという便槍としたものは頭に浮かんだし、検索すればすぐ分かることだけど、いきなり答えを見るのもシャクなので、自力でどうやれば良いか考える。とりあえず倍電圧整流は簡単。問題はこの先・・・っていうところで四苦八苦。我ながら情けないなと思っているうちに、倍電圧(+電圧を得るときの)のときのコンデンサとダイオードの接合部の電位はGND電位(実際にはダイオード分の降下はあるけど)だということに気付いてなるほどである。ここで正解を眺めると、確かに同じ考え方。要するに両側のコンデンサの間でキャッチボールしているようなものだ。
さて、こうなると、正負ではなく、半波、つまり普通のマイコンのポート出力から簡単に昇圧できないだろうかと思う。PSoCなら、単に二つのポートを使って、片側を反転させて出すくらい他愛もないことだけど、それではちょっと芸が無い。ただし、コッククロフト・ウォルトンは正負両方になるのを利用して左右のコンデンサ列間で電荷の転送をしているようなものなので、正側だけではちょっと無理。
ということで、いろいろ捻っていたら、同じように電荷を移し変える考えで、2倍、3倍、4倍と、N段でN倍にすることは(コッククロフト・ウォルトンはN段で2N倍になる)なんとかできそうだと思いついた。試しにそこらにあったスイッチング用ダイオード(1S1588相当品)と0.1μFのコンデンサを組んでとりあえず3倍電圧にしてオシロで眺めたら、なるほど13Vくらいは出るようだ。電圧が下がるのはダイオードの降下分があるので、そこは仕方ない。ちょっと負荷をとるといきなりスイッチングされている波形になるのは原理上仕方ないが、チャチな回路な割には頑張ってるじゃないか。更に4倍まで実験してみて動いているのを見てとりあえず満足。
Lを使った昇圧だと、制御をかけないと負荷が軽いときに電圧が跳ね上がるけど、この方法だと、コンデンサの段数から計算できる電圧以上には上がらないので、その点は安心要素かもしれない。まぁ、いずれ何かのときの役には立つだろう。

06月13日 社会保険事務所から算定基礎届けを出せというお知らせ。ついでに税務署からも何か来たので何のことかと思ったら、厳選所得税の改正だそうで。上場株式等の配当等に関する源泉徴収税率にかかる軽減税率の特例が廃止されました・・とかゴチャゴチャと。とりあえず、どれも別世界の話なので、関係なし。関係あるのは、源泉徴収税額表だけど、これもチラ見した範囲では安月給な自分には関係なし。

06月14日 このところ原稿で追いまくられながら頭に浮かんでいた、昔設計しかけて放り出した基板をもう一回設計しなおしてみるかと腰を上げる。が、さすがにほとんど綺麗さっぱり忘却の彼方である。一応描き掛けたデータを引っ張り出して、それをベースにいろいろいじっているうちになんとなく使い方尾思い出してきた。次にまた間が開いてしまったときのために、ノートにQ&Aとして残してきながら弄る。
分かってくると段々と面白くなるのがアートワークで、ついいろいろやってみる。両面基板でしかも片面実装だと半田面がGNDの方が良さそうだけども、部品の密度がそれほどでもなく、表面実装部品なども多いと意外と部品面をGNDにして、片面基板+裏電源層っていう考えでやるほうがまとめやすいような感じだな。

06月15日 車の点検。すぐに終わるので、事務所で待っているとディーラーの方からプレゼントだとか。そうか、父の日だったんだな。母の日に比べてずいぶんと世間での扱いがささやかなのは何故だろう。
06月16日 やっぱり簡単な基板くらい自分で設計できないとということで、久しぶりにPCB設計をやってみることにしてみる。お試し。これまた以前から何回かトライしては途中で放り出すということの繰り返しで、考えたらまともに製造までこぎつけたのはインベンションボードモドキ程度か。とりあえずお試し版というくらいでやってみると、確かに面白くて時のたつのを忘れそう。問題はこの手のCADって製品版はかなり高価なこと。本格的に基板設計で飯を食うところ向けだから仕方ないけど。

06月17日 基板設計CADとして、まぁ軽く楽しむ程度だと、今はブルガリアでの格安基板製造で有名になったOLIMEXとペアのように語られるCadsoft社のEagleのお試し版を使うというのが定番らしい。このお試しバージョンは基板サイズが100mm×80mmで両面基板、回路図エディタも付いているけど、1ページまでという制限付きか。

06月18日 CATV屋から電話をNTTから乗り換えませんかということ。確かに安くはなるらしいけどISDNの電話2回線分移せるのかな?

06月19日 トマトなお酒のトマーテに続いて出たというベジーテをお試し。ビミョーという言葉がぴったりくる。とりあえずリピート買いはしないかな。

06月20日 打ち合わせのためちょっと都心まで移動。ちょっと時間があったのでなんとなくスクラッチしたもののハズレ。そんなものだろうな。

06月21日 コンビニの深夜営業を規制しようとかいう、また訳の分からないことを。結局空調も冷蔵庫/冷凍庫も動かし続けるよりないわけで、節約できる分など知れたもの。どこの誰が言い出したのか知らないけど発想がまるで小学生が幼稚園児か。そんなど素人な発想でいいならこの際、深夜営業するところでは照明用電力の自主規制でもやってもらって、発光効率の良いデバイスの開発や量産普及の背中押し役をやらせて、ゆくゆくは一気に世界シェアを握るようなことを狙うと言うほうがよほど夢がある。

06月22日 フリーな基板設計CADを探す。いくつかお試しバージョンだの、P板.comご推奨のCADLUS-Xなどもあるなと思っているうちに行き着いたのがFreePCB。GNUなライセンス準拠でソースコードごと配布されているフリーなもので、16層基板まで、大きさ制限は60インチ×60インチと、事実上無し。PADS形式のネットリストが読めて、もちろんガーバ出力もある。
試しにダウンロードしてマニュアルの7章あたりからあるチュートリアルのモータードライバなプロジェクトをやってみるとこれが良くできている。パターンの引き回しの変更は屈曲点を動かしていくしかなさそうだとか、細かい改良点はいろいろありそうだけど、表示や配置、配線のグリッドを簡単に切り替えられるのは思った以上に便利。パターンとの間のクリアランスを自動的に確保しながらベタ塗りすなんていうのも勝手にやってくれたりサーマルパッドの自動生成なども当然のようにやってくれるしで、フリーでここまで使えるのは驚異的。それほど凝った基板を作ろうというのでもなければ、この位の機能でも十分いけそうだ。回路図CADとしてはこれまたフリーなTinyCADが使える模様。
物は試しでPSoCな基板でも実際に設計して製造までこぎつけてみるかな。

06月23日 ネットリストは昔から愛用なもので出力できる筈と探したらやはり有名どころのPADSだけにちゃんとある。お試し出力してFreePCBで読み込ませると、画面に何も出ない。そりゃあ部品ライブラリと全然一致していないから当たり前。まずは必要な部品を揃えていく。一応既に用意されているものもそれなりの数あるのでそちらからも拝借。ついでに便利なのがウィザードで、特にQFP/QFNなどのパッケージ用でもカタログの推奨フットプリントの情報を入れていくだけで完成する。あとはこれと回路図上の部品を関連付ければ良い。
FreePCB上で指定する方法もあるけれど、やはりネットリストに入っていたほうが何かと便利だろうなということで、回路図CADの方で指定してFreePCBで読み込ませて実際に思ったようなフットパターンになっているかの確認を数回繰り返して、全部品用意できたことを確認。
画面の上はラッツネストだらけ。さて、これを配置・配線だな。

06月24日 FreePCBは基本的にオブジェクトを選択してからアクションを決めるというスタイルである。ちょっと気になるのは移動中のローテーションがファンクションキーでないとできない一方で、固定状態からのローテーションはキーボードではできない(マウスの右クリックのポップアップメニューで行う)という、ちぐはぐなところ。まぁ、こういうのはいずれ改善されるのだろう。
配置を考える上で大物は100milグリッド上、小物はもう少し細かいグリッドに置く。表示、配置、配線それぞれのグリッド変更がレイアウト画面上のリストボックスで簡単に変更できるのは結構便利。最小グリッドはそれぞれ100mil、10mil、1milとなっていた。mm単位のものも当然あるので、メートル法な世界の人間にも便利である。ドリル径などそのほかの部分でもmilとmmの単位切り替えが簡単にできるようになっているのも一応配慮されているというところか。もっともやはりあちらの世界なので、基本はmilなんだろうな。
配線は一応必要最小限のものだけはあるという感じか。一応層間を移動すると自動的にビアが打たれるとか、あとからトラックの層を移動させてビアが不要になると自動的にビアが消えるなど、それなりに気は使われている。配線を45度ステップ限定にできるけど、いったん配線されたものを移動させるときはこれは無視して適当な角度にできる。便利なような、気をつけないとちょっと危ういような。一応45度ステップで放射状に伸びるカーソルになるから、めぼしは付けやすいけども。
配線中にはDRC(デザインルールチェック)はかからないけども、Ctrl-Dですぐ確認できるので、いったん線をぶつかる状態にしてから相手を移動させるということも可。
途中で少し回路を追加したくなって、回路図変更してネットを再出力して読み直させたら、追加分の部品とラッツネストが登場。配線済みのパターンには当然のように影響はないのだな。
ただ、ベタ部分を経由して接続した場合にベタ経由接続というのを認識してもらえないようで、表面実装部品の電源ピン間のラッツネストが消えないことがある。パッド=>(スタブ生成)=>ビアという形にしてビア形成するとベタと繋がったことが認識されてラッツネストが消えるのだけど、このビアに別のパッドから線を引く・・つまりパッドA=>(スタブ)=>ビア=>パターン=>パッドBとなっていると、パッドBは結線が未完状態という扱いになってしまう。実害は無いとはいえ、ちょっと気持ち悪い。
それほどネットの本数も多くないということもあって、配線作業も無事終了

06月25日 FreePCBは多層基板対応だけど、今回は両面基板なので、ベタ塗りで電源パターンを兼ねるということをする。よって塗られ具合のチェックが大事。画面上では確認できないので、いったんガーバを出して(といっても、一瞬で終わるけども)FreePCBサイトでご推奨のガーバビューアであるViewMateでチェック。ビアが近すぎてベタが切れてしまう部分ではビアを逃げたりと微調整して、とりあえず完成である。
ビアやスルーホール、パッドひとつごとの設定パラメータが無いのでかなり高密度な基板や特殊なものを作ろうという向きには対応しきれないのだろうけど、それらが無い分だけ分かりやすいということは言えるかな。

06月26日 基板のガーバをプリンタに出力して更に回路図と見比べながらパターンチェック。接続に問題は無いが、こうやって見ていくとなんとなく気になる部分はあるものだ。2,3修正して再チェック。さて、これで大丈夫か。

06月27日 製造業者さんのところにガーバデータを添付して「これで作れますか?」とメール。他の仕事もしながらなのに、手をつけて一週間かかってない。
ついでに遊びがてらFreePCB用のオートルータである、FpcROUTEを試してみたが、なぜか途中で無限ループのような状態になって先に進まなくなってしまった。チュートリアルのmotorでも同じ。一応FpcRouteのデモ基板データで配線させるとちゃんとできるのが不思議なところである。別にオートルータには何も期待していないからどうでも良いようなものではあるが。

06月28日 回路図を見直しているといくつか修正したくなる部分が出てくるものだ。簡単でかつ効果的なやり方は無いかとか要らぬことをいろいろ考えているうちに時間が経つ。とりあえず、ここにダイオード一発入れておけばいろいろ役にたつだろうということで、1S1588という型番が頭に浮かんだけど、確かこれはもう廃番。1N4148あたりが互換品ということで出回っているようだ。若干差はあるけど、まぁ似たようなものか。

06月29日 FreePCBによるアートワークが一段落してきたので、今度は回路図を、TinyCADで描き直してみる。2バイトコードに対応していたり、画像ファイルを回路図中に貼り付けられたり、回路図をビットイメージで出力できるとかいうところは公開用の図面作成には何かと便利そうである。
試しに使ってみると、面白いところもあるけど、やはり使い勝手には違和感がある。なかなかイメージどおりになってくれない。画面の拡大/縮小の動作がちょっと妙なことや、スクロール関係がキーボードからサクッといかないのが微妙にストレス。
ただ、線を引くとき、「今クリックするとここと繋がるぞ」というのを自動的に表示してくれるのは意外とありがたい。このあたりの吸着などはメニューで解除したりもできるけど、やらないほうが便利かな。
一応の機能はあるし、マニュアルを読まなくても新規シンボルをつくり、回路図を描き、ネットリストを出すところまで到達できたので、慣れていけばそれなりに使えるか。

06月30日 回路図移植二日目。とりあえず、それなりに完成である。微妙に使いにくいというところは今後のバージョンアップに期待・・と言いたい所だけど、既に止まっている感じだな。